ぐるぐるとねじった形の指輪を作る【Shapr3Dの使い方】
恒例のShapr3Dでアクセサリーを作製する事例集を公開しているシリーズです。
これまでギターのネックレスや手書き文字を指輪にする方法などをご紹介してきましたが、今回はワイヤーをぐるぐるとねじったようなデザインを作ってみました。
実際のワイヤーを使うようには3Dモデルを作ることができないのでどのように作るのか試行錯誤を繰り返しましたが、作製することができたので、その方法をご紹介したいと思います。
日本語の情報が少ない「Shapr3D」
Shapr3DはiPad用3Dモデリングアプリで、iPadだけで様々な3Dモデルを作り、さらに3Dプリントができる形式で書き出しなどができるアプリです。
私はそのShapr3Dを使ってアクセサリーをデザインし、3Dプリントをして作製しています。
そんな便利なShapr3Dというアプリですが、作りたい形状があってもそれをどうやって作ればいいのか、なかなか情報がありません。
日本語での情報はさらに少ない状況です。
私もわからなかったら色々検索しながら3Dモデルを作っているのですが、このような状況ですから、私と同じようにShapr3Dの使い方について困っている方が多いのではないかと思います。
そのため、私が困った事、それを解決した方法を発信することで皆さんが同じことで時間を浪費することを防げないかと思いました。
ワイヤーをぐるぐると巻いた指輪
今回はワイヤーをぐるぐるとねじって巻いたようなデザインの指輪の作り方をご紹介します。
実物のワイヤーを巻いていくのは簡単ですが、Shapr3Dでは実際と同じようにはそのモチーフを作製することはできません。
ちょっと変わったやり方かもしれませんが、早速みていきましょう。
2本のワイヤーをぐるぐる巻く
ワイヤーを巻くということで色々なバリエーションを作ってみました。
まずは2本のワイヤーを巻いていくバージョンです。
1周で360度巻く
2本のワイヤーの中でも、まずは1周で360度ひねるバージョンです。
まずは円を二つ書き、それを円周上に配置していきます。
スケッチを書いてから“移動/変形”を使って、コピーモードをオンにした状態で回転させながら配置します。
ここからがポイントになりますが、円周上でいう90度の位置と270度の位置のスケッチを90度回転させます。
巻きたい回数によってスケッチをどのように回転させるかが変わってきますが、今回の場合はこのような配置になります。
次に“ロフト”を使ってつなげていきます。
このとき、ロフトでつなげる円の選び方に注意です。
ワイヤーをひねっていった時のワイヤーの動きを想像しながら選択するスケッチを選びます。
別の考え方をすると基本的には反対側のあるスケッチ同士が違う側のスケッチを選択するようにします(言葉でうまく言えませんが、動画をご確認ください)。
2本のワイヤーをロフトで描くことができたら完成です。
1周で720度巻く
今度は同じ容量で720度ひねってみます。
今度は円周上で言うと180度の位置までで360度ひねることになります。
360度ひねるごとに4つのスケッチを配置するようにするとうまくひねったモデルを作製することができます。
今回の場合180度までで4つのスケッチを配置します。この4つで360度回転させるわけですから一つのスケッチは90度回転させる必要があります。
あとは先ほどと同じ様にロフトでスケッチをつなげていけば完成です。
1周で1080度巻く
あとは巻きたい回数に合わせてスケッチの数を増やし、4つ毎に360度回転させていくようにすればOKです。
3本のワイヤーをぐるぐる巻く
今度は3本のワイヤーをひねったものです。
やり方は同じです。円周上のどの位置で何度回転させておかないといけないのかを考えてスケッチを配置していけば良いです。
1周で360度巻く
同じようにスケッチを円周上に配置していきます。
まずはリング1周で360度ひねっていくものを考えます。
考え方は同じですので90度円周上を進んだら90度回転させていきます。
ここで一つ注意ですがワイヤーの数が多くなってくると何度回転させたのかわかりにくくなってきます。
また、視点をぐるぐる回転させていると始めに書いたスケッチがどれかわからなくなってきてどちらの回転させるべきなのか分からなくなってきます。
回転する方向は全て揃えないとうまく3Dモデルを作れないので、わからなくなったら初めから作り直すなどちょっとした工夫が必要だと思います。
配置できたらロフトでつなげていきます。3本のワイヤーだとロフトで選択するスケッチがわかりにくくなりますが、ワイヤーが回転していく様子をイメージしながら選んでいきます。
3本ともロフトでつなげることができたら完成です。
1周で720度巻く
巻く回数を増やす場合はスケッチの数を増やし、その分回転させる角度を調整すればできますね。
巻く回数に対してスケッチの数が少なすぎると以下のように3Dモデル同士が重なってしまいます。
360度ひねるのに4つのスケッチを使う、と考えるのが1番単純な感じがします。
動画で解説
文字と写真だけではわかりにくいので動画を作製しています。ぜひこちらも
実際に3Dプリントしたものがこちら
現在、今回作製したモデルのうちの1つを発注しました。
まだ完成していないので完成したらまたご紹介します。
minnieやCreamaにも出品する予定なのでもしよければこちらもご覧ください。
他にもこんな作品を作製しています。
いかがだったでしょうか。
Shapr3Dは直感的な操作が売りなのですが、その分、できることが少ないように感じています。
特に曲線を使ったデザインを作るのが少し苦手なのかな?と思います。
それでも工夫次第で作りたいモデルを作ることができると思っていて、その方法を考えるのが楽しみの一つでもあると思います。
今回の記事が皆さんの参考になれば幸いです。
ちなみに、これまで他には以下のような作品を作製してきました。
同じように文章で解説していますし、文章だけではわかりにくいので動画もYoutubeにあげています。
ぜひこれらのページもご覧ください。
他にShapr3Dで指輪を作る場合の基本機能や3Dプリントする方法についても記事を書いています。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません