【書評】天才のノート術 連想が連想を呼ぶマインドマップ(R)<内山式>超思考法

書評ゼロ秒思考,ビジネス書,マインドマップ,ワーキングメモリー,仕事効率化,書評

仕事で煮詰まることってありますよね。

あれもこれもやることが多くて何からやればいいのか途方にくれる。

目の間に解決しないといけない問題があるのに何から手をつければいいのかわからない。

この状態を脱する対策としてジャーナリングと言って頭の中で考えていることをとにかく紙に書き出すという方法が良いそうです。

私も実践しているのですが、箇条書きにしていくのはなんだが時間がかかってしまうんですよね。かといってパソコンで書き出していくのも物事の繋がりが見えにくく一覧性が悪い。

私としてはマインドマップで頭の中の思考を紙に書いていくと紙一枚の情報量も多くなるし、速く書けるんじゃないかなぁと思うのですがまだまだスピードが遅いなぁと思っています。

もしかしたら何か知らない方法があるのではないかと思い、今回ご紹介する本を読んでみました。

考えていることを書き出す効果

これまで読んできた本に書かれている情報によると脳があれもこれもと考えている状態というのはワーキングメモリーが使われている、脳が疲れてしまう状態だそうです。

この状態がずっと続くと深い集中もできなくなり、仕事の能率も悪くなりますし、切羽詰まって大事なことをやり忘れてしまったり、いろいろと悪いことが起きてしまう状態だそうです。

これを防ぐために頭で考えていることを紙に書き出すといいということですが、その効果としては以下のようなものがありました。

  1. タスクの優先順位を見直せる
  2. やり忘れを防げる
  3. タスクスイッチングを防ぎ、一つの仕事に集中できる

やることがあまりにも多いと目の前ではプレゼン資料を作りながら頭の中では「あの人にめーるしないと・・・」「あれやっといてくれたかな」「会議の準備をお願いしておかないと・・・・」など違うことを考えてしまっていることってあると思います。

これだと目の前の資料作りに集中できません。

「これではだめだ!資料に集中しないと!」と思い、資料に集中し始めるとやらなきゃいけないと思っていたことをやり忘れてしまうということにもなります。

こちらの記事で書いたように集中を要する仕事はシングルタスクで本当に緊急でないなら後でやるという選択も必要です。

頭の中で考えていることを全て書き出すことができればどれからやればいいのか見直せますし、また、タスクを記録できるのでやり忘れを防げます。既に紙に書いてあるという安心感から目の前の仕事にも集中できます。

私も実践していますが、紙に書き出すことに関してはとても効果を感じています。

そのため、ちょくちょく紙に頭の中身を書き出すようにしているのですが、それをやっていると意外と時間がかかってしまうんですよね。

ゼロ秒思考が1番いいのではないかなぁと思っていたのですが、紙の枚数が多くなって後から見返すのが少し大変だなぁと感じたり、文章を書くというのも少し時間がかかってしまうなぁと。

ゼロ秒思考について詳しくはこちら。

特に頭で考えるスピードが速すぎて紙に書ききれないので、結局、手が止まってしまうということも多いです。

そんな中、思考を書き出す方法としてなんとなく使えるんじゃないかと感じていたのがマインドマップ

単語を書いていくスタイルなのでスピードも速くなるでしょうし、中心から周りへどんどん単語を広げていくという書き方も思考の見える化には向いているのではないかと思ったんですね。


iPad Proで書いたマインドマップ

枝を先に伸ばしてしまう

ではマインドマップは頭の中の思考を書き出す方法として使用できるのでしょうか。

ここまで長くなってしまいましたが、今回紹介する「天才のノート術 連想が連想を呼ぶマインドマップ」にはそのヒントが書かれていました。

端的にいうと「ブランチを先に書いてしまう」という方法です。

マインドマップは中央に書きたいテーマを書き、そこからどんどんブランチ(枝)を伸ばしていき、そこに関連するキーワードを書いていきます。

ブランチが広がりながらそのテーマについて思考がどんどん広がっていくわけです。

私はこれまで読書メモを書いたり、ブログの下書きをマインドマップで書いていた時は考えていたことを書くためにブランチを書いていたんですね 。

関連するキーワードが先にあって、ブランチが伸びていくという感じです。

ですが、本書に書かれている本来のやり方はブランチをどんどん書いていってしまうというものでした。

キーワードが特に出ていなくても先にブランチを書いてしまう、ブランチを書いてからそこにキーワードを埋めるというわけです。

脳は目に付いたキーワードからどんどん違うキーワードを連想してしまうそうです。本来、脳はマルチタスクということも書かれていました。
脳内の思考は止まることがなく、気づいたら全く違うことを考えていることも多いですからそれは納得です。

そういった特製のある脳ですからどんどん次のキーワードを書き込むためのスペースを作っていった方が良いということだと思います。

また、脳は空白を嫌うそうです。空白があるとそこを埋めたいと思い、無理矢理そこを埋めるように何か考えるのだといいます。

つまり、自分から考えるのではなく、空欄を作って脳から何かを引き出すということ。プッシュではなくプルといった感じですが、こういった書き方をする事で自分でも思いもよらないキーワードが出てきたりして、思考がいい意味で意外な方向に進んでいったりもするそうです。

脳の思考に手が追いつく

本書の中で特に目についた部分があります。

「マインドマップによって、かくスピードが思考のスピードに追いついた」のです。

天才のノート術(講談社)

これはまさしく私の理想とする姿です。

頭で考えていることがノートの中にどんどん書かれているのだとしたらそんなにいいことはありません。

冒頭で書いたような頭の中を書き出す上での制約がなくなり、目の前でどんどん思考が広がっていったら煮詰まっていた仕事がどんどん前に進んでいきそうに思います。

本書に中で書かれていますが、やはり、ある程度の訓練をしないとマインドマップはうまく書けないようです。

私もまだまだ練習していかなければいけないのだろうなぁと思いつつ、今回の本に書かれたブランチを先に書くという方法をまずは取り入れて書いてみようと思います。

これまで見たことが無いような書き方なのでとっつくにくいかもしれません。

いきなりマインドマップを始めるのはなぁという方はとりあえずどんな形でも頭の中を紙に書き出すというところから始めるだけでも仕事の効率は上がっていくと思います。

その上でもし、私と同じような発想になればブランチの書き方を工夫するとより良いノートが書けるのかもしれません。

iBooksはこちら

天才のノート術 連想が連想を呼ぶマインドマップ(R)〈内山式〉超思考法

紙に書くということが脳の力を引き出す。

前述のゼロ秒思考もマインドマップもそうですが、テーマを決めて脳に浮かぶことをとにかく書くというこの方法は脳の力を引き出すことだと思います。

思考するわけではありません。脳に浮かんだことを書くのです。

やろうとしても結局考えてしまうんですが、頭に浮かぶことを書くイメージです。

そうすると紙に書くということは作業になり、作業にする事でゼロ秒思考やマインドマップのように速く書くことができる。

そういうロジックなのだと思います。

まぁ私もわかったつもりでまだまだ特訓中ですがw。

とはいえ、脳に浮かんだものを即座に書けることが大事なので紙に書くということが非常に大切だと思います。

デジタル派という方はマインドマップのアプリなどを使うのも良いでしょう。

私は「mindnode」というアプリがおすすめですが、キーボードでショートカットが使えるアプリが良いでしょう。

いずれにしてもこの本に書かれているスペースを使って脳からキーワードを引き出すという方法は脳の力を引き出す良い方法だと感じます。

合わせてどうぞ

わたしはiPadで読書することが多いのですが、いろいろな電子書籍アプリがありますよね。

その中で、どのアプリがいいのかレビューしてみました。

ぜひブログをフォローしてください。