【書評】1億人のための統計解析 「エクセル」を最強の武器にする
作業だけならすぐにできますね。
仕事をしていると様々なデータを扱いますよね。
売り上げ、利益、生産量、生産性、不良率などなど。
私もKPIと言って目標を数値化して管理することが求められています。
その数値を計算するために日々、色々なデータがとられていて、分析なんかもしていますが、これまで見えていない、もっとびっくりするくらい簡単に問題を解決するようなアイデアを生むパラメーターがないかなぁと思っていました。
統計学的分析ができれば!
私の会社でも何かと「数値で示せ」と言われます。
仕事でこうやったらコストが下がる!というアイデアがあり、提案しても「それをやったらどのくらいコストが下がるの?」と聞かれることも多く、「やってみないとどのくらい下がるかわかりません」と思いつつ、適当に「5%くらいですかね」と言ってごまかすことが多いんですよね。
やる前からそれが予想できたらスマートだなぁと思いつつ、それがわかれば苦労しねーよとかも思っていました。
ここまでなんとかそういう適当な数字見込みでやり過ごして来ましたが、周りの人もできていない分、自分でもそういうプレゼンができるようになりたいという思いが強くなり、前々から興味があった統計学を改めて勉強しようと思いました。
統計学といえば「統計学は最強の学問である」があまりにも有名だと思いますが、この本だけだと自分の仕事に応用する方法がわからない。
仕事ではエクセルをよく使いますが、エクセルを使って同じような分析をする方法が書かれた本がないかなぁと思い、検索すると同じ筆者の方が書いた1億人のための統計解析 エクセルを最強の武器にするを見つけたのでそれを読んでみました。
エクセルで重回帰分析
この本では「統計学は最強の学問である」で書かれている分析手法を具体的なビジネスの問題にエクセルを使って応用していく方法が書かれています。
- 和食レストランチェーンの売り上げを増やすには?
- 事務機器販売の営業戦略を立てる
- 情シスの手助けなしで、顧客行動の分析を行う
- 画像処理機器の販売台数を予測する
求めたいことから出発して目の前のデータをどのように加工して、どのように解析し、どのように解釈するのか。そういった流れが1ステップずつわかりやすく書かれています。
特に前述のような「これをやったらどのくらいの効果が見込めるのか」という数字を計算するために使える「重回帰分析」をエクセルで行うための方法はとても参考になりました。
具体的なエクセルでの操作方法は以下のサイト様の内容がわかりやすいと思いますので興味がある方はご確認いただければと思います。
重回帰分析とは。具体例から分かるエクセルでの重回帰分析のやり方とその解釈|アタリマエ!
実際にやってみるとどのような切り口でデータを加工するのか、出てきた結果をどのように解釈するのか、意外と難しいなと思ったのですが、やり方自体はこの本を読むだけで身につけることができました。
自分の知識の外側にある相関関係を見つけるためのツール
やり方を覚えるのはとても簡単でしたが、実際に使いこなせるようになるにはもっと自分でいろんなデータを料理してみないとダメだろうなと。
自分で実践して思ったのは自分の頭だけで考えていると自分にとって当たり前のアイデアや対策しか出てこないなぁということです。
「なんでこうなるんだろう」ということをずっと考えていると自分なりの対策は出てきますが、それって意外と効果がない。
最近、なかなか本を読んだり、ブログを更新する時間を取れていないのですが、なんでかなぁと考えると、「仕事が忙しくて家に帰るのが遅い」とか「寝る時間が遅く、寝不足で集中できない」といった1番わかりやすい要因が出てきて、「じゃあなんとしてでも早く家に帰ろう」とか「じゃあ早く寝よう」といったコインの裏返し的な対策を考えて実行しようとするんですが、やっぱり改善しないんですよね。
おそらくもっと深いところ、簡単には見えない自分の欲求とか仕事の取り組み方とかをみていかないと改善できないんだろうなと思うのですが、それがなんなのかわからない。
自分の見えている範囲ではなく見えていないところまで見えるようにしないと問題を抜本的に解決できないということだと思います。
(このブログの「アンテナの外側から」というタイトルも見ようとしているもの以外にもっと注目しようという思いを込めています。)
そういう考えに立った時に今回ご紹介した本に書かれている統計学的な分析というのはその「見えていないもの」をみる一つの手法なのではないかと思うんです。
こういう見えていないもの見つけて問題解決に活かす。そういうことを高い確率でできるようになれば仕事でも高い存在感を示すことができると思いますし、私生活でもより自分を高めることができるのではないかと思います。
そういう意味でもっと統計学を勉強し、身につけていくべきなんだろうなぁと思いました。
合わせてどうぞ
わたしはiPadで読書することが多いのですが、いろいろな電子書籍アプリがありますよね。
その中で、どのアプリがいいのかレビューしてみました。
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