【書評】努力をやめるノート

書評エゴリスト,トラベラーズノート,手帳,書評

明日、明後日の予定はすぐに考えられますよね。

来週、再来週くらいならまだできますね。

来月くらいまでになら何をやろうかなぁと考えることができるのではないでしょうか。

1年先にやること、2年先にやること、そうなってくるとなかなか考えるのが難しいと思います。

私はスケジュールを手帳で管理して、その月の予定を忘れないようにしていますし、週の初めにはその週にやることを書き出して、いつ何をやるのか、毎日のToDoリストを作って、細かくタスクを決めています。

しかし、その予定が自分の進みたい方向に進むための行動になっているのか、やるべきタスクを考えても、どのような優先順位でそれらをやるべきなのか決めるのが難しいなぁと思っていました。

そう思っていたときに今回ご紹介する「努力をやめるノート」を読んだのですが、長期的な目標、方向性をはっきりさせるとても良い方法が書かれていました。

はっきり言います。この本はかなりおすすめです!

3つの質問で自分の欲を見つめるエゴリスト

書かれていることは単純です。

毎日、「3つの問い」に答える時間を作り、それをノートに書く。ということです。

  • 欲しいものは何か(have)
  • やりたいことは何か(do)
  • どんな人間になりたいのか(be)

自分の欲求をとにかくノートに書いていく。これを筆者は「エゴリスト」と呼んでいますが、このエゴリストを毎日書くことで自分がやりたいことは何なのか認識できると言います。

毎日エゴリストを書くときに上記の「3つの問い」に対して頭に浮かんだことを書いていくのです。

「欲しいもの」というのは文字通り物質的に欲しいものを書きます。車とか家とかでもいいと思いますし、ボールペンとかお菓子とかそういうパッと頭に浮かんだものを書いていきます。

「やりたいこと」もその通りで旅行に行きたいとか休みをとりたいとか友達に会いにいくとかそういうことですね。

「どんな人間になりたいか」というのは「ありたい自分」とも言えると思いますが、たくさんの人に尊敬される人とか起業して成功している経営者など自分がどういう状態になりたいのかということを書きます。

毎日書いていても書くことはいつも同じなんじゃないの?と思われるかもしれませんが、結構変わります。

1ヶ月、2ヶ月前に書いたエゴリストを見るとびっくりします。

そう考えるとその時の浮かんだ欲求というのは単発なもので、自分は常に同じ方向を向いているのだと考えるのは間違いだなぁと感じます。

定期的に自分の欲と行動を振り返る

エゴリストを毎日書いて、月1回や週1回などのタイミングでエゴリストを見直します。

筆者はこれを「チェックマイエゴ」と読んでいますが、具体的には、エゴリストに書いてある事を数えます

一時期の私は「時間に縛られず自由に生きる」ということを「be」のところに毎日書いていました。

他には「焼肉食べたい」「ジーンズが欲しい」「iPadが欲しい」などなど書いてきましたが、それの数を数えるのです。

そうすると毎日書いている項目の数は多くなると思います。

数を数えて驚くことは、書いているときは強烈にそれを欲しているのに、エゴリストを見返すと1回しかそれを書いていなかったりすることがあることです。

衝動的に「欲しい!」と思ってもエゴリストを見直すと「実は必要ないものだったのかも」と気づくわけです。

そうすると「自分には実は必要ないもの」がなんなのか気付けるわけですね!

逆に毎日書いていることは当然自分が欲しているものになります。

毎日書いているので当然認識していることですが、改めて「自分の欲求」がわかるわけです。

そしてさらに数を数えた中で上位3つほどの項目をピックアップして、それを実現するためにどんな行動をしたのか振り返ります。

自分の欲求を叶えるための行動が少なかったとしたら自分の毎日の行動を変えていく必要があります。

そう。これがまたすごいと思いました。

それは自分の習慣を変える強いモチベーションになるなぁと感じたからです。

自分の欲求を叶えるために自分の習慣を変える。何か変えられそうな気がしませんか?

このエゴリストの内容を振り替えるということがとても重要だと感じました。振り返らなかったらエゴリストを書いている意味がないと思います。

チェックマイエゴがこの本に真髄です。

欲しい、やりたい、なりたい。振り返りながらブラッシュアップする

前述のようにエゴリストの内容はちょくちょく変わります。

それでもそのときに自分が欲しているものを書いているわけです。

そしてその欲求を叶えるための行動が取れているかどうかをチェックしていくわけですが、そうなると自然と、その欲求を叶えるための行動が増えていくわけです。

欲求を叶えるための行動をして自分の欲求を叶えていくわけですから、そのたびにその欲求が本当に自分が求めていることなのかもわかってくるわけです。

その度にまた新しい自分の欲求が出てきます。

このエゴリストとチェックマイエゴのサイクルを繰り返すことで本当になりたい自分が何かわかっていく。そんな素晴らしいシステムに思えます。

私はライフワークを見つけたいと常々考えていて、どうすればライフワークを見つけることができるのか考えてきましたが、このエゴリストは私にあったライフワークの見つけ方なのかなぁと感じました。

そういうこともあって、私が愛用しているトラベラーズノートでチェックマイエゴを行うようにしています。

常に行動しながら定期的に方向転換していく。

バレットジャーナルなどの手帳術がお好きな方にすごくお勧めできる本です。

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