【書評】ザ・ファースト・ペンギン 新しい価値を生む方法論
仕事では様々な問題が発生します。
その問題を解決するために色々と対策を考えるわけですが、結局良いアイデアが浮かばず、同じような問題が再発したりすることがあります。
今の体制で根本的に抱える問題があるから同じような問題が何度も発生するのだと思いますが、ずっとその問題を解決できずに前進していない感じ、閉塞感を感じることが多いです。
このような閉塞感を打ち破る良い方法はないものでしょうか。
何度分析してみても
仕事上、立てた計画を達成するためにいろんな改善を考えるわけですが、そのためにいろんなデータを分析します。
いろんなデータをこねくり回して色々推測していくのですが、私の場合、出てくる結論は結局これまで感覚的に「これが原因だよね」とすでにみんながわかっていたことだったり、結局何もわからないということだったりすることが多いです。
結局、どうするのかはっきりと対策を決められず場当たり的な対策を行ってその場を収めるんですが、こういう意味でも閉塞感を感じています。
この良いアイデアが出ないという状況は自分の想定の中でしか考えられていないということなのではないかと考えています。
つまり、今の仕事の延長線上というか、常識の中で考えてしまっているということです。
延長線から外れたところ、常識とは違ったところから出てくるアイデアがあるとその場だけの対応ではなく、根本的に問題を解決することができ、閉塞感を打ち破ることができるのではないかというのが私の仮説です。
その枠から外れたアイデアを考える良い方法はないかなぁと思い、色々な本を読んでいるのですが、今回紹介する「the first penguin」はその良い方法といえるかもしれません。
新しい価値を生み出すための方法
この「the first penguin」は新規事業を立ち上げる過程をストーリー仕立てで紹介し、新しい価値提案をどのように生み出し、実現させていくのかを書いた本です。
どのように発想し、それをどのようにプロダクトに落とし込んでいくのかがわかりやすく体系的に書かれていると思います。
特に5章「仮説からどう新価値を生むのか?」では仮説を具体化するほうほうが書かれており、私が特に足りていないところかなぁと思いました。
この章の中では「リフレームされたインサイト(新しい気づき)」の具体的な形について議論されているのですが、はじめは2軸で考えるという方法を使っています。
ただ、途中で主人公が「この方法はいろんな発想が出てきていいけどリフレームされたインサイトの良さがあまり生きていない」と感じます。
これは冒頭で私が書いた「いろんな分析をしても結局みんなわかってたよね」と感じることに使いような気がしました。結局、既存の枠を外れていないという感じ。
そしてこの閉塞感を抜け出す方法として書かれているのが「第3の新しい軸を作る」ということです。
既存の2軸4象限で考えているとどうしても枠を飛び出たアイデアがでない、これまでの枠組みにはない新しい仮説に基づいた軸を考えることが新しい価値を生み出すことだと書かれています。
馬車の時代の人に「何が欲しい?」と聞いたら「もっと速い馬車が欲しい」と答えるだろうという有名な話がありますが、これは既存の枠組みの中で考えた解ということですね。
ちなみに本書ではこの「枠をでないそれまでの発想の枠組み」をリニア思考と呼んでおり、これをリフレーム思考に変換することが必要だと書かれています。
既存の枠組みの外から考える
色々考えても結局「そりゃそうだ」と思う結果しか出てこない。
「そりゃそうだ」を超えるアイデアはそれまでの枠組みの外側から出てくる必要があるのではないか。
そうであれば本書に書かれている新しい第3軸を生み出す方法論はとても有効そうだ。というふうに思いました。
物事が思い通り進んでないなぁ、最近全然進歩がないなぁと思ったら、このように既存の枠組みの外からひらめくアイデアあると前進するキッカケになるかもしれません。
本書は新規事業を生み出し実現させるという視点で書かれているように思いますが、私生活の中でも応用できるよう方法なのではないかと思いました。
合わせてどうぞ
わたしはiPadで読書することが多いのですが、いろいろな電子書籍アプリがありますよね。
その中で、どのアプリがいいのかレビューしてみました。
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