マッキントッシュゴム引きコートのクリーニングについて
マッキントッシュのステンカラーコートはとても有名ですが、その中でもゴム引きコートはクラシックな名作として有名だと思います。
しかし、ゴムを生地の間に挟み込むという特殊な製法上、お手入れがとても大変です。
特にこのコートは家庭洗濯がNGとなっています。
じゃあ洗わずに使うのか、というとそうではなくて、ゴム引きコートを洗いたい場合は専門のクリーニング屋さんに依頼するという方法があります。
ゴム引きコートの購入を検討される上で、どのように汚れていくのか、クリーニングに出すとどのように綺麗になるのか、クリーニングはいくらくらいなのか、そういう部分が気になるのではないでしょうか。
私は1シーズンゴム引きコートを着た後にクリーニングに出してみましたので、そのことについてこの記事でご紹介したいと思います。
MACKINTOSH(マッキントッシュ)のゴム引きコートとは
ゴム引きコートというのは生地の間にゴムを挟み込んだ特殊な生地を使用したコートでマッキントッシュというイギリスのブランドが1800年代に雨具として開発し、発売したものです。
個人的にはゴムを生地の間に圧着させることで生まれる生地の張り感が最大の特徴だと思っていて、一般的なコートには出せないシルエットを作ってくれます。
マッキントッシュといえばステンカラーコートが有名ですが、このステンカラーコートの他に、フードがついたものなどもあります。
普遍的なシルエットで流行りに左右されないクラシックの良さがあります。
ちなみに日本ではマッキントッシュ、マッキントッシュロンドン、マッキントッシュフィロソフィーなどいろんなマッキントッシュがありますが、こちらの記事でも詳しく書いておりますので、併せてご覧ください。
1シーズン着た後の汚れ
私はマッキントッシュロンドンのゴム引きコートを購入し、1シーズン着用しました。
着るペースとしては2日1回着る感じで、外に出歩くように仕事でもないので出勤と退勤時に来ていることが多かったです。
その1シーズン着た後のゴム引きコートがこちら。
結構黒くなってます。
ブラッシングや水拭きなども特に行っていません。
首周りはやはり汚れやすいですね。
マッキントッシュ公認クリーニング業者 lavarex(ラヴァレックス)に依頼
ゴム引きコートやバブアーのコートなども含めて特殊な生地の洋服をクリーニングしてくれるところはかなり少ないです。
お近くにあるような普通のクリーニング屋さんでは取り扱ってくれません。
しかし、お店でゴム引きコートを購入した時に教えてもらえるのですが、マッキントッシュ公認のクリーニング屋さんがあるんです。
それはlavarex(ラヴァレックス)という会社になります。
仙台にある会社なのでクリーニングに出す際は郵送する必要があります。
しかし、専門業者だけあってしっかりと対応してくれます。ホームページにはクリーニング前後の写真などもありわかりやすいです。
他にもマッキントッシュのゴム引きコートを取り扱ってくれるクリーニング屋さんはあるようですが、マッキントッシュ公認ということもあり、私はラヴァレックスに依頼しました。
依頼する流れ、見積もり
クリーニングをラヴァレックスに依頼する場合は専用用紙を記入し、ファックスかメールで送信します。
私はiPad上でApple Pencilを使って必要事項を記入し、印刷しました。
汚れが気になる部分や壊れている部分があり、修理したい箇所を用紙に書いていきます。
通常ケアで5700円(税抜き)となっており、染み抜きや色の追加などオプションが加わっていくと値段が上がっていきます。
通常ケアだけでよければそこだけチェックするようにします。
用紙が書けたら送り先が書かれているのでそこにクリーニングに出したいものとこの依頼用紙を一緒にラヴァレックスに送付します。
ラヴァレックスに依頼品が到着した後、あちらで検品され、カルテを作成しメールで送ってくれます。
要望内容に対してどこまで対応可能なのか、クリーニングの過程で変化してしまう可能性がある部分などが書かれており、クリーニングの見積もりも一緒に書かれています。
先ほど写真でお見せした襟元の黒ジミですが、検品してもらった結果、生地内のカーボンやゴムが汗などによって溶け出したものだったそうです。そのため、完全には消せないそう。
結果的に私の場合はメニューの中にこの染み出し軽減処理(1500円)というのも追加され、またインナーも一緒に送っていたのでその分で1000円が追加されることになりました。
消費税や代引き手数料などもろもろ含めて結局は9350円という見積もりでした。
見積もりの金額が良ければ支払いとなります。
支払いは代引きか銀行振り込みとなります。
クリーニング後の様子
結局、私は以上の内容で同意し、お金を振り込みました。
このカルテが送られてきた際に納期も案内され、2ヶ月と言われましたが、実際には早く仕上がって1ヶ月くらいで届きました。
春になってから送付していて、着る機会はなかったので2ヶ月かかっても問題はなかったんですが、丁寧にメールを送っていただいていて好印象でした。
クリーニング後はこんな感じになりました。全体的にパリッとシワがなくなった印象です。若干白く擦れている部分が増えたかな?という気もしましたが、それほど気にならないレベルだと思います。
特に気になっていた首元の黒い汚れの部分はクリーニング前には完全に取り除くことはできませんということで、あまり期待していなかったのですが、かなりとれているように感じました。
これだけ綺麗になればいいかなぁと思います。
感想
いかがでしょうか。
1シーズン着て、衣替えの前にクリーニングに出してしまう。その流れの中で1万円かかる。
私はそれほど高いとは感じませんでしたが、これを高いと感じるかどうか、ですかね。
10数万円かけて購入して、さらに維持費で毎年1万円です。
ゴム引きコートは5年ほど着たらかなり傷んできているような画像がネットでは出てくるのでランニング費用的には結構高い方なのかもしれません。
それでも私はこのコートの伝統だったり、デザインがとても気に入りましたのでこのゴム引きコートにお金を出す価値を感じていますが、以上の情報がご参考になれば幸いです。
ちなみに私はマッキントッシュから出ている、ゴムの代わりに透湿防水フィルムを使ってレインテックという生地のコートも出ており、次はそれを狙っている次第です。ゴム臭が苦手な人でも大丈夫かも?
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