iPad Pro、iPhoneに搭載されているLiDAR(ライダー)スキャナーとは?綺麗に3Dスキャンできるのか。

仕事効率化3Dscan,iPad Pro,LiDAR,Shapr3D

iPad Proが新しくなりましたが、その一つの目玉として搭載されたのがLiDAR(ライダーと読む)というセンサーです。

私もiPad Proに搭載されると聞いてLiDARというものを初めて知ったのですが、よくよく聞いてみると工業的には広く使われている技術のようですね。

光を使って物との距離を計測するセンサーということなのですが、もしかしたらこれを使ったら3Dスキャンを気軽にできるようになるのではないか?

そんな淡い期待も持ちながらiPad Pro 2020を購入しましたが、さて、その実力は?

早速やってみた

早速、LiDARのスキャンができそうなアプリを探してみて出てきたのがこちらのアプリ。

LiDAR Scanner 3D
無料
(2020.05.04時点)
 App Store
posted with ポチレバ

部屋の間取りをスキャンするようなイメージのアプリのようです。

実際にスキャンしたものの画像がこちら。

精度はかなり悪いようです。

私は物体をスキャンしてそのまま3Dプリントできるようなものをイメージしていましたが、現時点ではそういうことができるわけではないようです。

現状、iOSで出ている3DスキャンはFace IDに使用されているTrueDepthセンサーを使用しているらしくその方が精度良くスキャンできるらしいです。

ただ、その方法の場合、フロントカメラでしか撮影できないですし、顔以外のものを撮影するときは鏡を使った専用のアクセサリーをしないとうまくスキャンできません。

こういう事情があったのでLiDARに期待していたのですが、ダメみたいです。

各種3Dスキャナーのアプリを見ていると今頑張ってLiDARを活用できるようにしようとしているようなのでこれからに期待です。

LiDAR活用に取り組んでいるアプリ

Shapr3D

iPadで3Dモデリングができる3DCADアプリ。

実際、3Dモデリングするときに3Dスキャンが使えるととても便利だなぁという思いがあったのでLiDARには期待していたのですが、精密なスキャンをとれるわけではないようなのでちょっとがっかりしていますが、それでもこのShapr3Dの「ARプレビュー」という機能はとても便利です。

3Dモデルを作っていると寸法を決めながら書いていきますが、その大きさがよくわからなくなったりします。

そんなときにこのARプレビューを使うとiPadのカメラを通してそのモデルを現実の世界に配置することができます。

Shapr3Dでギターを指輪にする。ARでプレビュー
ARで完成したものをプレビュー

LiDARセンサーがあるとこの3Dモデルを距離を測りながら配置できるので正確に配置できるようになります。

家具などを設計するときはLiDARがあるとより実物をイメージしやすくなるように思います。

Scandy PRO

TrueDepthを使った3Dスキャンアプリです。

このアプリのスキャン画面にフロントとアウトのカメラを切り替えるボタンがありますが、それを押すとこのようなメッセージが表示されます。

ScandyPRO LiDAR搭載への取り組み
頑張ってくれているようです。

頑張って追加してくれているようです。

まだまだLiDARを使ったアプリが少ないようなのでこれから増えていくことを期待していようと思います。

結局、LiDARスキャナって何?

私の期待には答えられていないLiDARですが、そうだったらどういうことを期待してアップルはLiDARをiPad Proに搭載したのでしょうか。

それを検索していたらこのような動画がありました。とても分かり易かったです。

要はARの開発をやりやすくするためのもの、ということなのだと思います。

ARではカメラを通して現実世界にデジタル情報を設置する、デジタルとリアルを融合するようなものだと理解していますが、その時に現実の物との前後関係を設定するのが難しいそうです。

LiDARで物との距離を物理的に測定することによってものとの前後関係を正確に判断し、デジタルを間違いなく設置できるようにするということなのですね。

この動画を見てかなり納得できました。

今後の動向に注目

動画の中でもまだまだアプリが少ないと言っていましたが、その通りなのだと思います。

この記事でご紹介したアプリも含めて今後の動向を見守りたいと思います。

複雑な形状の3Dモデルを作る方法

3Dモデルを作る時に新しいiPad Proのライダースキャナーを使えないかと思っていたのですが、これは現状は無理なようです。

iPhone、iPadで精密な3Dスキャンを撮りたい場合は、TrueDepthカメラを使う必要がありそうです。

Face IDに対応している機種に搭載されているやつです。

その場合、フロントカメラで対象物を取らないといけないので大変ですが、1番細かくて1mmの精度でモデルを作れるようです。

前出の「Scandy pro」がそれです。

Scandy Pro
無料
(2020.08.06時点)
posted with ポチレバ

これ以外に実物を元に3Dモデルを作りたい場合は、写真や手で書いたスケッチを取り込んで手書きでトレースするしかないかなぁと思います。

私はShapr3Dというアプリを使っていますが、この方法で手書き文字を指輪にしました。

前述のようにLiDARスキャンに興味を持ったのはギターのアクセサリーを作るためにギターを3Dスキャンできないかなぁと思ったからで、3Dスキャンでうまくギターの3Dモデルを作れなかったので同じようの写真をトレースする方法で作成することにしました。

フライングVも作っています。

LiDARスキャナーはやはり距離を計測するもの

iPhone、iPadに搭載されたLiDARスキャナは細かいものの寸法を捉えるのは難しそうですが、距離を測るのにはかなり便利でした。

家の整理のために新しい棚を買おうを思ったときにLiDARを活用しましたが、すごくスムーズに必要な場所の寸法を測定することができました。

ぜひブログをフォローしてください。