理想の服を作るためにnutte(ヌッテ)を使ってみた感想とその金額について。

ファッションジーンズ,ヌッテ,メンズファッション

自分の理想とする服って誰もが頭の中にあるんじゃないですかね?

理想とする生地を使って理想とする形の服を探してるけど、なかなか見つからないか似たような服で我慢しておこう。

もしくはほしいデザインの服があるけど、探すのに時間がかかって、それがめんどくさい。

そんなふうに服選びを妥協してしまう経験は誰もがあるのではないでしょうか。

私はそういう経験がとても多いです。

お金もないから自分で服を作ってみたりもしていました。でも服作りってかなりの技術が必要で覚えることも多く、時間ばかりかかってしまうので自分で理想の服を作るのもかなりハードルが高いです。

そんな時はもはやオーダーメイドで服を作るしかありませんが、それをインターネットを使って簡単にやってしまうサービスがあるんです。

nutte(ヌッテ)とは

ヌッテとは全国にいる服を作るテクニックを持っている人と、服を作りたいとおもっている人をつなげるマッチングサービスです。

ガイアの夜明けやヒルナンデスなんかでも紹介されたことがあるサービスで、これからアパレル業界を変えていく可能性があるサービスなのではないかと個人的には考えています。

この手のサービスはいくつか出てきていますが、個人で依頼でき、さらに1点から発注できるサービスは現場ではヌッテくらいではないかと思います。

こんなジーパンが欲しい!と探したが・・・

これまでエイジングに関する記事をたくさん買いてきましたが、実はエイジングさせているジーンズは持っていませんでした。

エイジングの代表格のはずなのですが・・・。

ということで、ふと、育てていくジーパンを手に入れようとおもったわけです。

エイジングさせるデニムといえばやはりインディゴブルーでしっかりとした厚さのあるデニムがいいと思いますし、何も特別な加工がされていない生デニムがいいなぁと思いました。最近はリジットデニムなんていう呼び方もされますね。

また、パンツの形としてはチノパンのような形が足がすらっと見えていいとおもったんですよね。

なので、ワンウォッシュかリジットデニムでチノパンのような構造のジーンズがないかなぁとおもったわけです。

みたことはありますが、いざ探し始めるとないんですよね。

流行りなどもあるからだと思いますが、そもそも生デニムがない。

2ヶ月くらいなんとなく探していましたが、見つからなかったので、ないなら作ろう!自分で縫ったりするのはあまりにも大変だからヌッテを使ってみよう!という風に思いたわけです。

nutteを使う手順

ということで、実際にヌッテを使ってみた流れです。

ページ上で発注、委託相手を決定。

まずは会員登録が必要です。画面の指示に従って登録します。

登録が終わったら「依頼する」というリンクから依頼内容を入力します。

私はコンセプト「かっこよくエイジングするデニムのチノパンを作りたい!」をタイトルにして、理想とするイメージをピンタレストで探してそれを貼り付けました。

当然、デザインやパターンを作るテクニックはないのでそういうところからの依頼です。予算は1番安い6千円から2万円を選択。

依頼を投稿してすぐに2人の方から問い合わせがありました。

これが多いのか、少ないのかわかりませんが、作りたいイメージをはっきりと持っていると依頼を受けていくれる職人さんが多いようです。

ここでどこまでの作業を依頼するのか、どのくらいの金額で請け負うのか相談が始りました。

本当は材料調達まで含めてお願いしたかったのですが、そこまでイメージに沿うものを作ることが難しいためか、どちらの方も材料調達は私の方ですすめ欲しいとのことでした。

材料調達は自分でやってくれという職人さんが多いのかもしれません。

金額に関しては材料費を除いて2万円ということで決まりました。

私はデザイン、パターンから依頼しましたし、1着のみの依頼だったので高めになったのだと思います。今回の案件は私が素人、数も少ないということで基本的には職人さんの方が優位にいると思われたので金額が高くなったのはしょうがないかと思います。

材料調達

材料はネットで調達しました。

まず、デニム。これは以下のサイトから購入しました。生デニムを理想にしていましたのでそれっぽいものを選びました。

それなりに重めのオンスの生地にしたかったのですが、そもそもどのくらいが重めのなのかわかりませんでしたのでいろいろ調べて13オンスにしました。

また、ポケットなどに使う生地も必要でした。「スレキ生地」というらしくこれもネットで検索したらすぐ出てきました。

次に付属品。開閉の方式はジッパーフライでジーンズですからやはり金属のボタンは付けたかったんですね。それと、リベット。個人で購入できるものはあまりバリエーションがありませんが、これもネットで購入しました。ハンマーで取り付けられるタイプです。

一つで売っていればいいのですが、さすがにそういうものはありませんでした。楽天だと送料の方が高いものが多かったので、こういうものはAmazonの方が良いかもしれません。

ジッパーについてはジーンズ専用のものにした方が良いです。私の場合は先方に20cmを指定されましたが、合わなかったようで、違うものを調達してもらったのですが、そういうトラブルもあるかも知れません。

材料送付、支払い、サイズ測定

材料が全て手元に届いたら職人さんに送付します。

材料は依頼が職人さんと成約するとヌッテの「資材送付サービス」というものが使えます。

相手の住所などを入力する必要がなく、表示されるQRコードをクロネコヤマトの店頭にある端末に読み込ませると書類が出てきて、それで手配してくれるので簡単でした。

その場ではお金の支払はありませんが、職人さんに払う金額に含まれるように後でヌッテから請求されます。

資材を送ることに関してはおそらくネコポスや宅急便コンパクトのサイズに収まらないと思います。リンク先の宅急便の欄を見るのが良いでしょう。

その依頼で支払うことになる金額についてはヌッテから請求がきて、指定されたページにいくと合計金額が表示されます。

私の場合は送料700円と職人さんときめた2万円をここで支払いました。

私の場合はこの後に職人さんからサイズの問い合わせがありました。

職人さんからどの部分の寸法を測ってくれと指定があり、それに従って測定しました。服を着ていない状態で測定する「ヌード寸法」で測定します。

私は素人だったのでこのサイトを見ながら測定しました、という感じで測定した方法も連絡しました。

ちなみにヌッテでは職人さんとホームページ上のチャットでやり取りするのですが、URLなどを入力できないようになっています。(個人間のやりとりを防ぐためでしょう)

そのため、私はスクリーンショットを撮って送りました。

実際に出来上がったもの

依頼を公開してから必要な部位の寸法を連絡するまでで1ヶ月、実際に製作が始まってから3週間ほど。

合計で約2ヶ月ほどかかってやっとこ完成したものがこちら。

自分でいろいろ調べながら進めてきたこともあり、ようやく完成し、とてもうれしかったですね。

出来上がってきて実際にきてみると、もうちょっと丈は長い方が良かったなぁと思ったり、この部分はもう少し余裕を持たせて欲しかったなぁところもありました。ネットだけで完結させる分、このような細かいやりとりまで行うのは難しいかも知れません。

実際に使ってみた感想

全体を通して感じたことですが、やはり値段は高いですかね。

材料費を含めると27000円ほどかかったわけですが、これほどのお金をかければdieselやDenhamなどの高級ジーンズブランドのジーンズを購入できます。

私が欲しいと思ったデザインのものはないかも知れませんが、試着ができたり、縫製の技術の高さなどを考えると安心感はその方が高いです。

その服をどのような寸法にすると自分にとって心地よく、気にいるシルエットになるのか、こういう知識も普通は持っていないのでヌッテを使っていきなり気にいるものを作れるかは職人さんの技術にかかってくるかなぁとも思います。

ヌッテで服を作る場合はある程度自分にも服の知識がないといいものが作れないようにも思います。

これだけのお金をかけて全て職人さんに任せるわけですが、その職人さんを知っているわけでもないので不安はありますね。

できるだけその職人さんが作ったものがどういうものなのかを確認し、自分のセンスと合っているものなのか確認した方が良いかも知れません。

ただ、自分で作り上げてきたというところはかなり価値が高まります。

着ていてもかなりウキウキしますし、エイジングも他の所有物に比べてかなり楽しみです。

そういう自分の気分を高めてくれるという意味では既製品にはない価値があると言えます。

どういうものが欲しいのかしっかりとしたイメージがあり、それが市場では見つからない、探すのも疲れた、という状況であればヌッテを試してみる価値はあると思います。

これからの時代、マスカスタマイゼーションが発達していき、オーダーメイドでもどんどん安くなっていくと思います。スーツ業界ではそういう方向に進んでいる印象です。

結局、大切なのは自分の寸法をどのように把握し、それをその服にどのように反映させるのか、そういうところがボトルネックになるような気がします。

ヌッテでもそこは課題になっていると思います。ただ欲しい形を作れば気にいるものができるかというとそうでもないと思うので。大事なのは自分にフィットし、好きなシルエットになるのかどうかだと思います。

と、アパレルの未来についてもちょっと考えてみましたが、新しい服の入手方法を経験できたのは良いことでした。

ヌッテは本来、服をデザインして販売したいけど、作る技術や時間がない、といった業者の方のためのサービスのような気がしますが、私とおなじようにヌッテを試してみようと思う方がいれば、参考になったら嬉しいです。

ものづくりの敷居はどんどん下がっている。

ヌッテは服を作るためのプラットフォームでしたが、今では様々なものを個人で簡単に、安く作ることができるようになっています。

私は3Dプリントを使ってボールペンに他社のリフィルを取り付けるためのアダプターを作ったり、指輪などのアクセサリーなどを作ったりしています。

ものづくりの敷居はどんどん下がっていて、本当にいろんなことにチャレンジできる時代になりました。

こちらの記事にまとめていますので、ぜひご興味があれば合わせてご覧ください。

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