問題解決能力を高めるために性善説で考えろ【同僚にもやってほしい仕事効率化】

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会社で同僚、部下、上司を見ていて「なんでこんなやり方してんの?」とちょっとイラッと感じることあると思います。

面と向かっては指摘できないのでそういう出来事をブログにまとめている本シリーズ。

今回は問題が起こった時の考え方について書きたいと思います。

何か問題があると誰か犯人を見つけてその人の能力が劣っているから、その人が悪い人間だから問題が起こったんだと考えがちだと思います。

ですが、その人も精一杯やったのにそうなったんだと、その人は悪い人ではなく、すごくいい人なんだという前提で物事を捉えるといろんな解決策が生まれてくるというお話です。

問題が起きたのはその人がダメな人だから

私は工場で働いているのですが、良く不良が発生するラインがありました。

作業の流れ自体は決まっているのでそれを守っていないから不良が増えているのではないか。ちゃんとやってくれよ。ルールを守ってくれよ。

そんな風に作業者に原因があるとずっと思っていました。

そのラインはたまたま新人が多いラインでもあったのですが、ルールは明確に決まっているし、そんなに難しい作業じゃないだろうという思いがありました。

このラインでの加工時間はある程度目安があるのですが、最終的に完了したかどうかを判断するのは目視で見本と照らし合わせて判断する必要がありました。

材料のロットやその量、温度などの要因できっちりと時間を決められないという事情があったからです。

なので手順書には目安の時間が書かれていて、それよりも短い時間で処理を一回止めて見本をしっかりとみながら、あと何分処理が必要なのかを見ながら作業する必要があるラインでした。

あるとき、あまりにも不良が多いので実際の作業をじっくりと見てみました。

すると、手順書に定められているように目安の時間よりも短い時間でしっかりと止めて、見本と見比べていました。

「お、この作業はしっかりとやっているんだな」と思ったのですが、その後、見ているとかなり悩んだ様子で、追加で処理し始めたのですが、そこで設定した時間が長すぎ、見本と違うものになってしまったのです。

つまり、見本と見比べてもあと何分処理が必要なのかという判断が経験が少ないから難しかったというわけです。

新人だから判断が難しいというのは当たり前だろうと思われるかもしれません。

時間を細かく区切って少しずつ処理を進めれば処理しすぎるということはあまりないのですが、実はこのラインのライン長から生産性を高めるためにどんどん処理するように指示が出ており、作業者に時間をかけずにどんどん製品を流せというプレッシャーがかかっていたという事情もあったため、細かく区切って作業をする雰囲気ではなかったのです。

つまり、作業者は不良を作らないようにルールを守ろうとしていたが、生産性を高くしろというプレッシャーがあったため、細かく処理ができず、また、追加処理時間の判断も上手くできなかったため不良を作ってしまったということです。

作業者自体は精一杯やっているけど、上手くできない要因が生まれる環境だったということですね。

その人も精一杯やってるのにそうなったのだとしたら?

作業者がめんどくさがってルールを守っていないから不良が多いんだと考えていましたが、実際に作業を見ることでこのことに気づき、ライン長と相談して、目先の生産性を上げるより、不良を確実に減らしていった方が結局生産性は高くなる。だから作業者がミスをしないように時間をかけて処理できるように指導してくれ、作業者が迷っているようだったらアドバイスを細かくするようにしてくれとお願いしたところ、不良はみるみる減っていきました。

今回の件は私がはじめから作業者は精一杯やっている、なのになぜ不良が出るんだ?という思考をもっと早くしていればもっと早くこの問題は解決できたと思います。

つまり、何か問題が発生しても、その問題を起こした人も精一杯頑張っているのにそういう結果になってしまっていると考えるようにしたほうが問題解決が早まるということです。

その人は一生懸命やっているのに作業環境、人間関係などのせいで上手くできないでいるのかもしれません。

そうであれば作業環境がよくなるようにしてあげればいいですし、人間関係であれば間に入ってあげればコミュニケーションが円滑に進むかもしれません。

否定的に考えるとそこで思考停止してしまう

別の例です。

高額接待で追求され、体調不良になり、内閣報道官を辞職してしまった山田さん。

私の目には野党とマスコミによって狙って追及されて潰されてしまったように見えました。特に野党ですね。もっと高額の接待を受けた人もいたのに。

なぜ山田さんだけあれだけ追及されたのか。ちょっとかわいそうに思ってしまいました。

金額の問題ではないのかもしれませんが、責められるべきは接待を持ちかけた方であり、野党はちょっとでも総理を追及できるネタを見つけると支持率を下げるためにとにかく追求する。

もっと解決すべき問題があるはずなのにそんなところに時間を使って政治家ってそんな仕事なのか、と怒りを覚えました。

こんな時に「野党の政治家はこんなことばかり国会で議論してダメな人達だ」と考えてしまうと、野党批判だけで思考停止してしまいます。

ですが、野党の人も日本を良くしようと考えているからこういう行動をとっている、と考えるとどうでしょうか。もしくは野党の政治家にそうさせてしまう事情があるのかもしれないと。

さらに別の考え方をして、もしかすると政治家の皆さんは政策議論を報道して欲しいのにメディアがそういう場面ばかり報道するから上記のような印象を受けているのかもしれません。

メディアに出ている場面以外の時間は野党の政治家の人たちも政策研究をして、どういう仕組みを作ったら問題を解決できるのか考えているかもしれません。

片手間で批判していたらそこをメディアが取り上げているから我々視聴者が野党は揚げ足取りばかりしていると思ってしまっているのかもしれません。

ではメディアはなぜそういう場面を取り上げるのでしょうか。

それはやはり視聴率が高くなるからでしょう。

難しい政策議論よりもこのような分かりやすい敵を作ってそれをやっつけようとする構図の方が見ていて面白いでしょう。

そう考えると政治家が揚げ足取りをしている場面をテレビで良く目にするのは私たち視聴者が原因かもしれません。

では視聴者がどうなればメディアはこういう揚げ足取りをしなくなるでしょうか。

政策議論は複雑で難しい話になりがちですから見ていてもつまらなくなってしまうというところがあると思います。それでも興味を持ってもらうには政治家が議論している内容をわかりやすく、おもしろく解説する人が増えたら政策議論を楽しく見れるかもしれません。

そうであれば、揚げ足取りよりもしっかりとした政策議論が報道されるようになり、山田さんのように強すぎる追求を受ける人も少なくなるのではないでしょうか。

まぁ、実際はこんな簡単にはいかないとは思いますが、単純に「野党の政治家はダメな人たち」と否定的に考え、思考停止するよりもみんながベストを尽くそうとしているのに結果として望ましくない状態になっているのではないかと考えると、建設的で前向きな思考ができ、問題に対する解決策も考えやすくなると思います。

怒りを感じた時ほど、この考え方が有効

人はみな自分のベストを尽くそうとしている、これを私は性善説と呼んでいるのですが、みんな生まれながれにしてよい人たちでみんな良くするために頑張っていると考えると別の見方ができてくると思うんです。

この考え方はイラッとした時、怒りを感じた時に特に有効だと思います。

怒りを感じた時というのは短絡的な思考になりやすく、コインの裏表的に、単純に物事を判断してしまいがちです。

ですが、イラッとしてもちょっと我慢して、「この人もベストを尽くそうとしてるんだ。でもなんでこうなった?」と考えればもっといいソリューションが出てくるかもしれません。

この性善説で考えるというのは私なりの表現ですが、制約理論(有名な「ザ・ゴール」などのビジネス書に出てきます。)に関する本を読んでいる時に出てきて、自分なりに解釈したものになります。

TOCは問題解決に対してかなり有効な考え方だと思います。まだ呼んだことがないという方はぜひ読んでみることをお勧めします。

現状を変えるために

現状を変えるには何か行動しなければなりません。

仕事に振り回されていると現状を変えるための行動が取れなくなってしまいがちです。

しかし、現状を変えるための行動が取れないと振り回されっぱなしで疲弊していくだけだと思います。

そういう意味で仕事効率化の方法を知ることはとても重要だと思います。

私がこれまで取り組んできた仕事効率化のための方法を今後もご紹介したいと考えています。

私もスーパーサラリーマンで誰もが驚く様な結果を出してきた訳ではありませんが、そんな私が実践し、効果を感じることなので多くの方の参考になるのではないかと思います。

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