中国語の独学が難しいと感じる理由とは。中国で働いていたエンジニアが教えるおすすめの勉強法!!

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私は中国で約6年仕事をしていました。

中国語は大学の第2言語で勉強し始める人がいるくらいで中国語を勉強しよう!と思い立った人はおそらくほとんどは全くのゼロの状態からなのではないでしょうか。

私も中国語は中国に行くまで全く勉強したことがなく、赴任してから勉強し始めました。

しかし、初心者から勉強し始めて今では仕事上の会話であれば何の問題もなく中国語を使ってローカルスタッフと会話できますし、 メールなんかも中国語でやりとりできます。

この6年間の中国生活の中で私が感じた中国語学習の大事なポイントの一つはとにかく初心者のうちは1人で勉強してはいけないということです。

中国語のコツはピンインを見て正しく発音できるかどうか

一般的に中国語は発音が難しいと言われています。

慣れてしまえばそれほど難しくないのですが、やはり発音は重要です。

中国語では母音と子音の組み合わせ以外にも”四声”と呼ばれる抑揚で文字が表記されます。

この四声が「中国語は発音が難しい」というイメージの原因になっているのだと思いますが、中国語はこれらをピンイン(拼音)という表記方法を使って表します。

ピンインはアルファベットの上に4種類の線を追加した書き方をします。

アルファベットは口の動かし方を表す母音と子音を示し、上に書かれている線は声調といい、その発音をどのようなイントネーションで話すのかを表しています。

このピンインを見ればその漢字がどのように発音されるのかわかるのですが、まずここでつまづくんですね。

母音と子音の発音

まず、母音と子音についてですが、アルファベットで書くので日本人からしたらローマ字のようなイメージで発音すると思います。

この先入観がとても危ないです。

例えば「si」という拼音があったとします。

ローマ字的に考えるとこれは「シ」と発音しますが、実際は「スー」と発音します。

「ci」は「ツー」です。

日本語で発音できるものであれば読み方を覚えて修正していけばいいですが、日本語にはない発音も多いです。

例えば、「e」。

ローマ字で考えると「エ」ですが、そうではなく、「エの口をしながらオ」というような発音になります。

他にも「shi」。

これは「シ」ではあるのですが、「下を巻きながらシ」と発音します。

このように日本人が何の事前知識もない状態で拼音を勉強し始めると確実に拼音の読み方を間違えます。

(「si」「Shi」はどちらも「シ」のように思えてしまいますが、中国語では全く別です。アルファベットのちょっとした違いで発音が全く変わってしまうというのも厄介なポイントです。)

声調

母音と子音の読み方だけでも覚えることがたくさんありますが、そこにさらに声調も加わります。

1声と4声はまだ覚えやすいと思いますが、2声と3声は初めは違いがかなりわかりにくいのではないでしょうか。

中国語初心者が文章を読む練習をすると、音の高さがどんどん高くなっていってしまう、というような事があったりしますが、それも声調の違いをうまく言い分けられないからではないでしょうか。

一度間違えて覚えると修正するのが難しい

そして、ここが実は1番大事なポイントだと思っています。

そう、ピンインを見て正確な発音できない状態で1人で勉強してしまうと間違った発音を覚えてしまうことになります

当たり前ですが、初心者はここが難しいんです。

独学で始める場合は特にそうですが、自分が発している発音が正しいのかよくわかりません。

口の動かし方がわからないのでどのように発音したらいいのかわからないのです。

また日本人はアルファベットを見るとローマ字や英語の発音が出てきます。

初心者の場合はどうしてもピンインを見てローマ字読み、英語読みをしてしまうんですね。本当は違うのに

独学の場合、自分が正しいのか確かめられないまま進みますから自分のできる範囲でピンインの発音方法を覚えてしまい、そのまま間違った中国語を覚えてしまうのです。

ピンインを間違えて覚えてしまう弊害

ピンインを間違って覚え、間違った発音を覚えてしまうとどうなるのか。

もちろん、間違って覚えてしまうと発音しても通じません

シチュエーションや知っている慣れている相手であれば通じるようになっていきますが、広く使えなくなってしまいます。

1番よくないのは相手が言っている単語がわからないということです。

私は言い分けられないと聞き分けられないと思っていて、聞き分けられないと相手の言っている単語がわかりませんので会話ができません。

逆に正しい発音ができると相手が言っている単語がわかるので脳内で漢字を想像して知らない単語でも「この単語のことかな?」と想像出来ます。

中国語と日本語の漢字は若干違いますが、意味は同じものがほとんどなので単語が分ければ相手の意味を推測しやすくなります。(こういう理由で中国語を身につけるのは簡単だと私は考えています。)

聞き分けられるようになることで普段の会話からも語彙を増やすことができ、中国語を身につける速度が上がるのです。

ピンインを正しく発音できるまでは先生をつけて!

そのため、初心者のうちは独学で勉強するのは非常に危険です。

では中国語を勉強し始めるときはどのように勉強すれば良いのか。

それはできる限り先生を付けて、しかも1対1で勉強してください。

さらにできれば日本人慣れ先生が良いと思います。正しい発音が出できるのであれば日本人でも良いと思います。なぜなら日本人がつまづきやすいポイントとそれをどう教えるのか理解しているからです。

マンツーマンにして欲しいのは、レッスンの中で発音が間違っていたらその場で訂正してくれるからです。団体だとタイムリーなフィードバックが難しいです。

私の経験上、30時間ほどあれば大体ピンインを身につけられると思いますのでせめてそれくらいはどこか中国語教室や家庭教師を雇っていただきたいと思います。

ピンインを見て正しい発音ができれば、あとは自分で中国語の本を買って勉強して問題ありません。

むしろそこからは常に先生が付いていても身につくスピードは変わらないでしょう。また、この段階になれば先生をつけるとしても日本語がわからない先生、もしくは日本語なしでレッスンをした方が良いと思います。

どうしても先生をつけられない場合は?

そうは言っても時間がなかったり、近くに中国語の勉強できる教室がなかったり、お金がないという状況も考えられます。

その場合はせめて音声を聞きながら勉強し、自分の発音も録音して、自分の発音を確認しながら勉強をするのがいいと思います。

スマホがあれば録音はすぐできます。

聞いた音をそのまま発音するのもひとつの能力なのでそれが苦手な人もいると思います。そこを録音して確認するのです。
カラオケがうまい人は中国語もうまいと言うこともありますが、あながち間違っていないと思います。

母音の中にも日本語にはない発音がありますし、四声の組み合わせで発音がなかなか難しいものがあります。

前者はeの発音で、後者は私の場合、「3声+3声」や「3声+2声」などです(小籠包を正しく発音出来ればこの辺りは大丈夫かと)。

自分の発音を録音する以外には発音方法を理論的に勉強する方法も良いでしょう。

例えば、先ほどのeの発音ですが、これは「“え”の口をして“お”と言う」とそれっぽい発音になります。

耳で聞いただけでeの発音を正確にすることは初心者にはとても難しいことだと思います。しかし、このような「“え”の口をして“お”と言う」という知識を持っていれば発音しやすくなります。

こちらの記事でとても詳しく解説されていたので参考になると思います。

中国語初心者におすすめの書籍

先生をつけられればその人に従って進めればいいので教科書はなんでもいいと思いますが、私が使ってよかったなぁと思う本はこちらです。

また外国語を学ぶ上でどういう風に勉強すればよいのか、その考え方が書かれたこの本もとてもおすすめです。英語の勉強方法について書かれていますが、中国語にも応用できます。

まとめ:中国語を勉強し始めるおすすめの順番

1、中国語の先生を探す

オンラインで勉強できる学校もありますし、やりやすいスタイルの学校を選ぶのがよいと思います。

初心者8割の中国語教室Lilian|オンラインで本格レッスン

ロゼッタストーンなどのソフトでも発音を解析して修正すべきポイントを教えてくれるものがあります。どうしても対面式の勉強は嫌だという方はこういう方法もよいでしょう。

外国語を勉強している人をターゲットにしたSNSなんかもあります。自分から動かないといけないのでかなりハードルは高いと思いますが、こういうやり方もありでしょう。

2、ピンインを見ながら発音する。

先生が決まったらとにかく発音します。

その時、ピンインを見ながら母音、子音、四声など記号の意味と実際の発音を結びつけて覚えるようにしましょう。

あくまでも目標はピンインをみて正しい発音ができるようになることです。

前述のように30時間を目安にするのが良いと思います。

3、会話の幅を広げる。独学もOK

ある程度発音を勉強したら習っている先生にも自分の発音はどうか聞きましょう。

拼音を見て単語が正しく発音できているようであればもう先生につかなくても良いでしょう。

もちろん引き続きレッスンを受けても良いと思います。

ここまでくれば一人で勉強しても変な方向に行くことはないと思うのでテキストを見ながら独学でも良いと思います。

4、より効率よく勉強するためには

外国語を勉強する上で大事だと思うのは「言いたいこと」と「どのように言うか」を結びつけることです。

引き続きレッスンを受けるのであれば、「こう言うことを言いたい!」ということをメモしておいて、先生にどのように言うのか聞くのが良いでしょう。

独学で進める場合はテキストに出てくる表現を「自分の生活の中で使うのはどう言う場面だろう」と考え、その場面を出来る限りリアルに想像しながら読むのが良いと思います。

文字や発音だけをトリガーにしても必要なときにスラスラとその表現が出てきません。

いかがでしたでしょうか。

中国語は漢字を使用します。なので日本人にとっては大体意味はわかるのです。欧米人が中国語を勉強するよりもかなりハードルが低いです。

ポイントを押さえれば身につけるのはかなり簡単だと思います。

そのポイントが発音で、そのポイントを押さえるために発音を直してくれる先生と一緒に勉強するのが1番早い方法だと思います。

今まさに独学で中国語を勉強していると言う方がいたらご自身の発音がどうなのか、ピンインを正確に発音できているのか確認してみることをお勧めいたします。

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